🌧 梅雨に人気の理由は?
しっとり濡れたアジサイが、灰色の梅雨空にひときわ鮮やかなアクセントを添えてくれます。雨の多い季節でも元気に咲き、育てやすさゆえに庭先や鉢植えで気軽に楽しめるのが魅力です。
✅ 代表的なアジサイ品種と育て方
1. ホンアジサイ(西洋アジサイ)
- 特徴:球状にまとめた花房が上品。色は青~紫~ピンクと幅広く、土のpHで変化。
- 育て方:半日陰&風通しよく。土壌pHで好みの色に調節。
2. ガクアジサイ
- 特徴:小花+装飾花が額縁のように並び、繊細で和庭にも◎。
- 育て方:明るい日陰を好む。花後すぐ剪定して端正な形に。
3. アナベル(アメリカアジサイ)
- 特徴:純白の大輪が長く楽しめ、耐寒/耐暑性に優れ、初心者向け。
- 育て方:日向~半日陰で育て、冬~早春に強剪定してコンパクトに。
4. カシワバアジサイ
- 特徴:柏型の葉と円錐花房が印象的。紅葉も楽しめて四季折々に魅力。
- 育て方:水はけ良い乾燥気味の場所で育て、花後に剪定してすっきり。
🎨 アジサイの花色が変わる仕組みとは?
アジサイの花色は、アントシアニンという色素と、土中のアルミニウムとの化学反応によって決まります。
アントシアニンはもともとピンク
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アジサイに含まれるアントシアニンは元々「ピンク色」。
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しかし、土に含まれるアルミニウムと結合すると、青~紫色に変化します
土のpHによる変化のカギ
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酸性土(pH 5.0〜5.5) → アルミが溶けやすく、色が青く発色。
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中性〜アルカリ土(pH 6.0〜6.5以上) → アルミの溶解性が低く、ピンクのまま 。
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日本の酸性土壌 × 多雨 → 青いアジサイが多い傾向です 。
白花品種は変色なし
- 白色アジサイは アントシアニンをほとんど含まず、色の変化が起こりません
🧪土壌のpH・アルミニウムの調整
肥料や土の配合を変えることで色の管理ができますが、すでにpH・アルミニウムの調整がされた肥料や土を使うことも手軽でおすすめ!
- 青アジサイの土
青(白)アジサイに最適なpH5.5前後に調整済みで、アルミニウムが多く含まれる。
青色を美しく咲かせる発色剤入り。
- 赤アジサイの土
pH6.5前後に調済みで、アルミニウムを含まない。
赤・ピンク色の発色を助ける有機元肥入り。
- 青アジサイの肥料
青色が色鮮やかになる有機成分主体の酸性肥料。花芽に必要な養分を豊富に含み鮮やかな青色の花が次々に咲く。 - 赤アジサイの肥料
赤色がくっきりと鮮やかになる赤アジサイ専用の有機成分を主体としたアルカリ性肥料。
🌱 初心者向け:植え方&管理
植え付け時期
- 春:3月下旬~5月上旬
- 秋:9月下旬~10月中旬
- → 根がしっかり張ると暑さ・寒さに強く育てます。
土づくり
- ピンク系:ややアルカリ性(土に苦土石灰を加える)
- 青系:酸性(土にピートモスや鹿沼土を混ぜる)
- 市販のアジサイ専用培養土なら簡単&安心。
庭植えの手順
- 半日陰〜日向、水はけと風通しの良い場所を選ぶ
- 根鉢の2倍程度の植え穴を掘る
- 腐葉土+緩効性肥料を混ぜて土を整える
- 根鉢をほぐし、高さを地面より少し高めに植える
- 植え付け後はたっぷり水やり
鉢植えの手順
- 一回り大きめの鉢&底に軽石
- アジサイ専用培養土を入れる
- 根鉢の上を鉢の縁から2~3cm下に調整して植える
- 春~夏は乾きやすいのでこまめな水やりを
✂️ 剪定とその後のお手入れ
剪定時期と方法
- 旧枝咲き(ガク・カシワバ等):花後~7月下旬。枝の2~3節下でカット。非開花枝は翌年の芽になることもあるので残す。
- 新枝咲き(アナベル等):12月~3月に地際から2~3節で強剪定。剪定後は堆肥・腐葉土でケアし、枝は挿し木に。
詳しい剪定方法はこちらをチェック↓
剪定後のお手入れ
- 水やり:土が乾いたら朝夕たっぷりと。
- 肥料:剪定後は緩効性肥料、7~8月に「お礼肥」がおすすめ。
📝 まとめ
- アジサイは梅雨の季節にこそ映える植物。
- 品種と土壌pHを知ることで、色や形をより深く楽しめます。
- 適切に植え、剪定・ケアすれば毎年元気に咲いてくれます。
この梅雨は、ぜひアジサイのある暮らしをはじめてみませんか?
疑問があれば園芸店スタッフに相談してみてくださいね。