公開日: 2024年7月21日 - 最終更新日: 2024年7月21日

アジサイの剪定時期は花後すぐ?種類別の剪定のコツ グリーンファームラボ

グリーンファーム運営担当
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梅雨時に鎌倉や京都を観光すると、どこの寺社仏閣にもアジサイが綺麗に咲いていますよね。そんな情緒ある風景に憧れてアジサイを育ててはみたものの、「花が咲かない」「大きくなりすぎて困る」など想像とは違った事態に悩まされている人も多いのではないでしょうか? それらのほとんどが剪定に問題があったりするんです。今回はそんな悩みを解消するためのアジサイの剪定について解説していきます。

アジサイの剪定時期はいつ?

アジサイ剪定時期は花が終わったらすぐに!

アジサイの剪定時期は花が咲き終わったすぐのタイミングで行ってください。
開花から1か月位を目安に7月中には剪定し終えてください。

剪定時期を間違った失敗例とは?

8月に入ってくると来年開花するための花芽が形成されてきます。
剪定時期が遅くなり、形成された花芽を切り落としてしまうと、来年は開花しなくなります。

基本的なアジサイの剪定方法と植え替え

剪定は1/3程度の大きさが標準

剪定する位置は、花が付いている先端から2~3節目のところで切り落としてください。
理由はそこの位置から出る花芽が育ちやすいからです。大体1/3が目安になります。

剪定と同時に植え替えを行うのがおすすめ

アジサイは成長が早いので、鉢植えなどは1~2年で植え替えが必要になります。
植え替えのタイミングは剪定をしたときと、冬の休眠期に行います。

鉢植えの場合

花が終わったら、花から2~3節目の上2㎝くらいでカットして、一回り大きい鉢に植え替えます。
植え替え後はたっぷり水を上げましょう。
※花色を調整できる専用土があるので使いましょう。

地植えの場合

花が終わった鉢を鉢の植え替え同様剪定をして、根鉢より一回り大きい穴を掘ります。
底土に3割ほどの腐葉土たい肥を加えよく混ぜます。根鉢を崩して地表と高さが一緒になる様植えこみます。
植えたらお水をたっぷりあげましょう!

 

アジサイを小さくしたい場合の剪定方法

ここまではアジサイの基本的な選定方法を紹介してきましたが、実際アジサイを育ててみた方は「こんなに大きくなるの!?」「思っていたサイズ感じゃない!」と思った人も少なくないのではないでしょうか。ここからはコンパクトににさせながら花を咲かせる剪定について書いていきます。

強めに切り詰めコンパクトに

前項で1/3が標準と書きましたが、その剪定では確実に花は咲くものの、結構な大きさになります。大きなお庭にはちょうど良いサイズ感かもしれませんが、都心のお庭や鉢植えには少し大きく感じてしまいます。

そこで、ハサミを入れる箇所をもっと株元に近い位置にしてコンパクトな選定を行います。

この時2つほど気をつけたいのが、剪定時期を少し早めにする事と、脇芽はなるべく大きなものを選んでください。剪定時期は花が終わったらすぐが理想です。遅くとも7月中には必ず終えましょう。

時期をずらした剪定でコンパクトに

次は時期を遅らせた剪定でコンパクトにする方法です。

基本的にアジサイは10月に花芽分化という来年の花の準備を枝の中で行います。本来であれば10月の花芽分化期を充実した枝で迎えれば確実に花は咲きます。ただ「充実=大きく育った枝」となるわけで、どうしても大きくなってしまいます。

そこで剪定時期を遅らせる事で伸びる期間を制限させるわけです。

それでも8月中には行っておかないとリスクが非常高まります。遅らせるにしてもそれまでには剪定を終えましょう。

コンパクトにするにあたって知っておきたいリスク

アジサイをコンパクトにする剪定を書いてきましたが、確実な方法から外れた方法なので多少のリスクもあります。

どちらの方法も枝の伸びを制限する目的の剪定方法なので、花芽分化がうまく行かず花が咲かない場合もあります。

リスクを背負いながら行う剪定方法ではありますがアジサイは品種によって剪定時期を遅らせる事が出来る様で、中には1月に剪定を行ってもキチンと咲く品種もあるそうです。

自分の育てているアジサイがどんなタイプなのかを、育てながら把握しておくと最適な選定方法が見つけられるかもしれません。

種類別のアジサイ花剪定方法

一般的なアジサイの剪定方法と特徴

アジサイは大きく分けて旧枝咲き新枝咲きの2種類で剪定方法が異なります。

旧枝咲きとは今年伸びた枝に花芽がつかず、その伸びた枝に翌年咲くための花芽がつくものになります。

西洋アジサイ・ガクアジサイ・ヤマアジサイはこの旧枝咲きに大きくは分けられます。

新枝咲きはシンプルに今年伸びた枝に花芽がつくものになります。

アナベル(アメリカアジサイ)はこちらに分けられます。

旧枝咲きの剪定方法(西洋アジサイ・ガクアジサイ・ヤマアジサイなど)

旧枝咲きのアジサイは花が終わった直後の7月中には剪定をします。花がついている枝はすべて剪定するイメージです。基本的には花から2~3節下の葉の横、脇芽の真上で剪定します。花の真下の節の場合は左の写真のように花芽来ないため、必ず2~3節下の、右の写真のように充実した脇芽が出ているところで剪定をするようにしましょう。古くなってしまった枝や不要な枝を元から整理をしたい場合は、アジサイに負担をかけないために休眠期である1~2月ごろに剪定します。

西洋アジサイ

いわゆる一般的なアジサイはこの西洋アジサイです。

日本原産のガクアジサイがヨーロッパに渡って品種改良をされたものになります。

ガクアジサイに比べて花にボリュームがあり、花色や形も豊富にあります。乾燥に弱く、寒さには強いため地植えに向くといえます。

 

 

ガクアジサイ
日本原産のアジサイです。がくが変化した装飾花が本来の花である真ん中のつぶつぶの周りを額縁のように縁取っている様子からそう呼ばれるようになりました。

比較的暑さや乾燥に強いため、鉢植えにも向きますが、背丈が高くなるのでコンパクトにする剪定方法をおすすめします。また上から見て初めて可愛いと思える花形なので、やはりコンパクトに仕立てるのがおすすめです。

 

ヤマアジサイ

ガクアジサイに似ていますが、開花時期が若干早く、花や樹形が小ぶりで山野草のような風情があります。中には四季咲きの品種もあり自然界だけでも非常に品種が多いのも特徴。

剪定方法は通常のアジサイと同様に行ってください。比較的小さくまとまるものが多いのであえてコンパクトにする必要もないです。

 

新枝咲きの剪定方法(アナベルなど)

新枝咲きのアジサイはその年に伸びた枝に花芽がつくため、言ってしまえば剪定位置は自由です。

4月以降に花芽ができるため、2~3月までには剪定しましょう。

仕上げたい高さに合わせて剪定が可能となりますが、地際2~3節を残しての強剪定の場合は新芽の勢いがつき、花数は少ないですが大きめの花がつきます。

古い枝を残して弱剪定をする場合は、新しく伸びる枝がおおくなり必然的に花芽も多くなるためたくさん花がつきますが、花の大きさとしては小ぶりとなります。

アナベル

代表的な品種にアナベルという品種があります。

アナベルはアメリカ原産のアジサイになります。

大きな花房をもち、花期の長さや花色の移り変わりの美しさが人気のアジサイです。時期さえ間違えなければ剪定位置もさほど選ばず、phに花色を左右されないため、初心者向きのアジサイと言えます。

 

プロの使う剪定バサミの選び方

実は剪定バサミには色々な種類があり、プロは用途や使う人によって使い分けています。力をあまり必要としない女性におすすめのタイプや、花が長持ちする切り方をしてくれるハサミなど実に様々です。ここでそのごく一部ですが解説付きでご紹介していきます。

プロおすすめのハサミ

アルス ガーデンニング鋏GC-FL-18(画像左)

絵の部分が大きく扱いやすいハサミです。刃の部分は高級ステンレス鋼で錆びにくく丈夫です。パッと見の印象としては普通のハサミと何ら変わらなくも思えますが、切れ味、強度と共に抜群です。使いまわしが利くタイプなので1本持っておくと非常に便利。アジサイの枝くらいであればこれで充分。

アルス ガーデンニング鋏GC-140(画像中央)

日本を代表する堺刃物の技術を継承し作られているシリーズで、非常に切れ味が良く枝や茎を傷めずに着る事が出来ます。サイズ感も丁度良く、極端に太い枝は守備範囲外ではあるもののお庭で少し剪定作業をするには使い勝手の良いハサミです。刃部分に高炭素の刃物鋼を使用している為、丈夫な逸品です。

アルス アンビル剪定鋏VA-8Z(左利き右利き兼用)(画像右)

このハサミの特徴は切断にアンビル方式を採用している点です。アンビルとは、まな板と包丁の様な切断方法で太い枝でも楽に切れるのが特徴です。(直径25mm以下)また茎に通っている水の通り道を潰さずに切れる為、切花で楽しむ場合、水上がりが良く花持ちの良くなるとも言われています。少し重量がある為、女性の長時間作業には不向きかもしれません。

 

まとめ

品種によって剪定時期や剪定位置に違いあるアジサイですが、ポイントを押さえて正しく剪定をすれば、育てやすく、毎年お花を楽しむことができます!

品種によって鉢植えや地植えでも簡単に育てられますので、ぜひご自身のお庭でじめじめした時期の気分を晴らす楽しみとして育ててみませんか?

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