はじめに
「暑さ寒さも彼岸まで~~~」ことわざ通りに記録的な高気温が落ち着き、朝夕の風に秋到来を感じる
頃となりました。さわやかな秋を満喫されながら収穫の喜びと新鮮な果実の味わいを体感されるベストシーズン。実つき果樹苗で季節の移ろいを生活に取り入れたガーデンライフはいかがでしょうか?
実をつける楽しさ 果樹苗の魅力
果樹苗の基本知識
- 常緑果樹::寒さが緩み、新芽が伸び始める前の3月頃。
- 落葉果樹:葉が落ちた後の休眠期にあたる11月から3月。
苗の選び方
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外見:葉が瑞々しく、病害虫の兆候がないか確認します。
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品種:最終的な大きさ、日照条件、耐寒性、病害虫への強さなど自分の環境に適した品種を選びます。
- 場所選び:大きく育ったときのことを考えて場所を決めます。日当たりと風通しが良い場所を選びます。
- 穴掘り:根鉢の2~3回り大きな穴を掘り、土を柔らかくします。
- 土壌改良:掘り上げた土に堆肥や腐葉土を混ぜ込み、苗の根元に直接肥料が触れないようにします。
- 植え方:
- 根を乾かさないように、入手後すぐに植え付けます。
- 根が広がるように浅めに植え付け、接ぎ口を埋めないように注意します。
- 株元を軽く踏んで苗を落ち着かせ、水鉢を作ってたっぷりと水やりをします。
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水やり:植え付け時は水やりを行いましょう。その後は根が浅く張ってしまうため、水やりは控えましょう。極端に土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
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施肥:植え付け時に元肥を施し、品種により異なりがありますが年:2~4回適時に行う事でしっかりした木を作れます。
種類とその特徴
果樹苗にはたくさんの種類があります。
代表的なものを「果物の種類別」に分けて紹介しますね。
【バラ科】(家庭果樹の定番)
🍎りんご🍐梨🍑桃🍑すもも(プラム)
🍑あんず🍒さくらんぼ
【ミカン科】
🍊みかん●ゆず🍋レモン●かぼす・すだち
🍊はっさく・デコポン🍊清見オレンジ
【ブドウ科】
🍇ぶどう🥝キウイフルーツ
【ツツジ科・バラ科など】
🍓いちご●ブルーベリー
●ラズベリー・ブラックベリー
【その他人気の果樹】
●柿 ●びわ ●ざくろ ●いちじく
🌰くるみ・栗 ●オリーブ
果樹苗は、栽培しやすさ(ベリー類、イチジクなど)や樹形・樹勢(柿、柑橘類など)など、様々な特徴を持つものがあります。また、自家結実性(一本で実がなるか)、耐寒性・耐病性(金柑など)、日当たりの条件(日陰でも育つグミ、いちじくなど)といった特徴も選ぶ際のポイントになります。
基本的な特徴を把握いただき、GFスタッフへお買い求めの際は、お気軽にお声かけください。
収穫の喜び
🌳 果樹の収穫のよろこび
自分の手で育てた果実を収穫する瞬間は、何とも言えない達成感があります。
毎日の水やりや剪定、季節ごとの手入れを重ねて実った果実は、スーパーで買う果物とはまったく違う特別な味わいです。
熟した果実の香りに包まれながら、
「ここまで育ってくれてありがとう」と感じる時間は、自然と向き合う豊かなくらしそのもの。
家族と一緒に収穫したり、
おすそ分けで喜ばれたりするのも果樹の魅力。1本の苗木が、何年も季節のよろこびを届けてくれます。
お庭で楽しむ&手軽に育てる果樹苗セレクション
GFお薦め 人気ランキング
1位👑ブルーベリー
生長しても大きくなりすぎず省スペースで栽培できるので初心者の方にもおすすめ!1本でも自家結実で実を付けますが、収穫量を増やしたければ同系統の別品種を一緒に植えましょう。
(おすすめ品種)
●チャンドラー(ノーザンハイブッシュ系)
大粒で収穫期間が長く、耐寒性があり病害虫にも割と強く育てやすい。強い甘みの中に程よい酸味があり香りが高い品種です。
●ブライトウェル(ラビットアイ系)
病害虫に強く樹高がそれ程高くないのでお手入れしやすい。収穫量も多く、甘みが強くさっぱりとした味わいが高く評価できます。
2位 みかん
1本でも実が付くので果樹栽培の醍醐味を楽しめます。どちらかというと早生種の方が育てやすいと言われています。
(おすすめ品種)
●宮川早生
収穫量が多く育てやすい初心者にもおすすめなみかん。早生品種の中では別格の美味しさです。枝変わり品種の小原紅早生も味の濃さで人気です。
●石地
味が濃く甘い品種。果実を包む小袋が薄く、柔らかくとろけるような食感が楽しめます。
●青島温州
晩生みかんの代表種。平たくやや大きいサイズ感。石地と同じく味は最高峰。
3位 レモン
レモンは品種により食味や香り、トゲの有無、耐寒性などに違いがあります。
(おすすめ品種)
●マイヤーレモン
苦みや酸味がまろやかでやや甘い香りがするレモン。耐寒性が強くトゲも少ないので育てやすくなっています。
●リスボン
国内で多く栽培される品種のひとつ。耐寒性があるため露地栽培に向いています。酸味と香りが強い品種。
●ビアフランカ
トゲが少なく実に傷がつきにくく、トゲによる病気が少ない。また、作業がしやすいというメリットも。
(他おすすめ)
●金柑
柑橘系の中でも特に耐寒性が高く、大きくなりすぎず育てやすい特徴があります。充分な日差しを確保し、正しく剪定をしましょう。
●いちじく
収穫時期により夏秋兼用品種、夏果専用品種、秋果専用品種に分類される。収穫量が多く育てやすい夏秋兼用品種がおすすめです。品種としては枡井ドーフィンが代表的。品種により色、香りサイズ甘さなどが違うため、自分好みのものを探すのも楽しみのひとつです。
珍しい果樹苗
●ジャポチカバ
白い花が幹から直接咲き、直径3cm程の黒い実をつけます。日当たりと適度な湿度を好む熱帯果樹。沖縄などの温かい地域以外では鉢植えでの管理をおすすめします。
●ポポー
寒さに強く病害虫にも強い手間の掛からない育てやすい果樹。実が熟してから7日程しか日持ちしないので流通量が少なくレア度の高い幻の果物です。
実のなるシンボルツリー 素敵な果樹提案
●オリーブ
常緑で、シルバーグリーンの葉と熟した黒い実のコントラストが美しいおしゃれな樹木です。実を付けるには異なる品種のオリーブを2本以上植えることが重要です。
●ジューンベリー
春に白い花を咲かせ初夏に赤い実を付ける、ナチュラルな樹形が魅力的な樹木です。飾り気のないナチュラルガーデンや意外と和風のお庭にも馴染みます。
育て方ガイドあれこれ:果樹苗選びのポイント
栽培方法
まずは苗を選びましょう。柑橘の場合、葉を落とさないので店頭で葉の色が黄色くなっていないグリーンのものを選びましょう。また茎も太くしっかりとしたものを選ぶと良いでしょう。葉を落とすタイプの果樹苗は接木部分がしっかりとして割れていないものを選びましょう。まっすぐとした苗を選ぶと良いです。
基本的なお手入れ
12月~3月ごろにマシン油でカイガラムシなどの害虫予防をします。病害虫予防のため剪定し、実を大きくするために摘果を行いましょう。
3月~5月ごろ新芽が動き出す時期は病害虫が発生しやすい時期です。ベンレートやスミチオンなど散布で病害虫予防しましょう。
この2回はしておくと病害虫の発生が抑えられます。
また、2月~3月ごろ剪定をして風通し、日当たりよくさせておくことも大事です。枯れ枝なども取っておきましょう!
アゲハチョウの幼虫もつきやすいので見つけ次第わりばしで捕まえましょう。
みかんで早いものだと9月から、遅いものだと3月まで収穫できます。
栽培に必要な用具と資材(病害虫対策も含む)
薬品で使用できるものの一例です。加圧式の噴霧器があると便利です。
殺虫剤
- マラソン(アブラムシ、ハダニ、ハマキムシ、カイガラムシ)
- スミチオン(アブラムシ、ハマキムシ、コアオハナムグリ、カメムシ)
- ベニカベジフル乳剤(ミカンハモグリガ、アブラムシ、チャノキイロアザミウマ)
- マシン油(カイガラムシ)
殺菌剤
- サンケイエムダイファー水和剤(黒点病)
- サンボルドー(そうか病)
- カリグリーン(うどんこ病)
剪定の際に必要になる、剪定ばさみが一つあるといいでしょう。
女性でも簡単に切断できるハサミも販売しています。木が大きくなった際は枝の直径が2cm以上だとのこぎりがあると便利です。太い枝を切った際は癒合剤を傷口に塗って病原菌の侵入を防いで傷を早く治します。
おわりに
果樹苗とは、「育てるよろこび」と「収穫の楽しみ」にあります。自分で育てた果実を、完熟した状態で収穫し、味わう喜びは格別です。今秋のグリーンファームでは、手軽に育てられる初心者向けの苗木から稀少な苗木まで幅広く入荷しております。 ご自宅の庭で手軽に育ててみたい方は、ぜひご来店を………
スタッフ一同、心よりお待ちしております。